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PR会社とは

PR会社とは、企業・団体の広報担当者に代わり(または協力して)、広報PR業務を行う会社です。
よく、広告代理店と混同されることがありますが、実は業務内容はかなり異なります。そこで、PR会社はどのような業務を行っているのか、広告代理店とどう違うのか、どんな種類があるのか、また、上手な使い方や業界大手のランキングはどうなっているのかなど、PR会社に関する様々な情報をご紹介していきます。

この記事の内容は、文字の代わりに動画で視聴することも可能です。 下の画像から再生してご覧ください。 文章でお読みになりたい方は、動画の下の目次から、読みたいコンテンツを選んでお読みください。

 

 

1.PR会社の業務

公益社団法人日本パブリックリレーションズ協会(日本PR協会)の調査でPR会社の規模を見てみると、従業員数19人以下が44%と突出して多く、100人以上の大手は18%となっています(2022年4月時点)。圧倒的に小規模企業が多い業界と言えます。

規模の大きいPR会社ならカバーしている業務範囲も広くなりますが、主要な業務は規模の大小にかかわらず、だいたい同じと言ってよいと思います。また、広報業務は社外広報(アウターコミュニケーション)と社内広報(インターナルコミュニケーションまたはインナーコミュニケーション)に大きく分かれますが、自社のノウハウだけでは難しい社外広報をPR会社に任せることが多いです。

以下にPR会社の主要な業務をあげてみます。

パブリシティ活動(メディアリレーション)

クライアントの様々な情報をメディア(新聞・雑誌・テレビ・ラジオ・ウェブメディアといった報道機関)に伝え、記事や番組などで取り上げてもらえるように働きかける業務です。
質の高いメディア露出を増やすためには、メディアとの良好な関係を構築すること(メディアリレーション)も必要になります。
メディアに企業の情報を伝えるツールとして代表的なものが、「プレスリリース(ニュースリリース)」です。ですので、このプレスリリースの作成とリリースを作成するための事前ヒアリングは、PR会社にとって重要な業務になります。
PR会社は、プレスリリースの作成、配信先メディアの抽出、リリースの配信、配信後のメディアフォロー、取材誘致と同席、取材後のフォロー、記事の確認・分析といった業務をトータルで行います。

イベント企画・運営

企業の商品・サービスの認知度向上、ブランディングなどを目的とした、PRイベントを企画・運営します。
メディア向けには、記者発表会やメディアセミナー、工場見学をするプレスツアーなどがあげられます。消費者向けには、商品やサービスに実際に触れたり体験したりできるイベントや、メディア向け同様にセミナーや講演会のようなものがあげられます。
また、メディア向け、消費者向けともに、コロナ禍を境にオンラインで行われるイベントも増えてきました。
PR会社は、このようなイベントを企画・提案し、クライアントと協力しながら運営します。

SNS、オウンドメディアなどによるPR

今や、マスメディアを通じて情報を広める方法以外に、自社メディアを使って情報発信する手法がすっかり定着してきました。SNSやオウンドメディアは広報PR活動に欠かせない重要なツールです。
PR会社は、SNSアカウントやオウンドメディアの立ち上げから運営まで、またSNSを活用したPRイベントやプロモーションの企画・運営なども行います。
また、近年はYoutubeTikTokなどを中心に動画SNSが浸透し、多くの企業が動画PRを取り入れています。こういったPR動画の企画・制作なども、PR会社の業務の範疇になります。

PR戦略構築、効果測定

効果的な広報PR活動を行うためには、事前に目的やターゲットを定め、活動計画を立てた上で、最適な方法で進めていくことが重要です。単に「メディアに取り上げてもらう」「SNSで拡散される」といったことだけを目的に始めてしまうと、方向の定まらない一貫性のない活動になってしまいます。
PR会社は、クライアントにヒアリングを行い、PR戦略を構築するためのサポートをします。また、実際に活動が始まった後の効果測定についても、クライアントのニーズに即した方法をご提案し、必要に応じて報告書を作成します。

危機管理広報(クライシスマネジメント)

会社経営にはリスクがつきものです。普段からしっかりリスク管理をしていたとしても、外的要因によって思わぬ問題が起きることもあります。
PR会社は、クライアントに問題や不祥事などが発生した場合に、その影響を最小限に抑え、信頼回復に向けて適切な対応をするための支援を行います。
また、危機管理の一環として、危機管理広報マニュアルを作成したり、模擬記者会見を行ったり、平時から有事に備えるサポートもします。

2.PR会社と広告代理店の違い

1.PR会社の業務で、PR会社が提供する様々なサービスをご紹介しましたが、次に、広告代理店とどう違うのかをご説明します。

PRも広告も、クライアントの認知度向上やブランディング、売上拡大などを目指すものですが、マスメディアの活用において、大きな違いがあります。

広告代理店は、新聞・雑誌・テレビ・ラジオ・ウェブメディアの広告枠を買って、CMを流したり、広告を掲載したりします。広告代理店に支払う料金には、広告制作費に加えて、このメディアバイイング(広告枠を買うこと)の費用も含まれています。

PR会社は、広告枠を買うのではなく、新聞・雑誌・テレビ・ラジオ・ウェブメディアの記者・編集者・ディレクターなどにクライアントの情報を届けて、「報道」につなげるアプローチ(パブリシティ活動)をします。PR会社に支払う料金は、広告代理店の「広告費」にあたるものはなく、メディアへの働きかけをする「活動費」がメインとなります。

PR会社が行うパブリシティ活動では、情報を届けても最終的に報道するかどうかの決定権はメディア側にありますので不確実です。ですが、第三者であるメディアが取り上げることによって、その会社や商品に対する信頼感や好感度は大きく高まります。

3.PR会社の種類

PR会社の種類を考える場合、いくつかの分け方ができます。

①系列:「広告代理店のグループ」か「独立系」か
②規模:「大手」か「中小」か
③専門:「総合PR会社」か「専門PR会社」か
④資本:「日系」か「外資系」か

系列:「広告代理店のグループ」か「独立系」か

PR会社の中には、大手広告代理店のグループ会社(傘下)の企業があります。例えば、電通グループの電通PRコンサルティング、博報堂グループのオズマピーアールなどです。上場しているベクトル、サニーサイドアップ、共同ピーアール、プラップジャパンといった企業は、全て独立系です。

規模:「大手」か「中小」か

1.PR会社の業務 でも触れましたが、PR業界は小規模企業が圧倒的に多い業界です。日本PR協会の調査(2022年4月時点)では、従業員数「19人以下」が44%、「20人~49人」が16%、「50人~99人」が12%、「100人以上」が18%となっています。フリーランスや1~3人ぐらいの会社も非常に多いです。
大手PR会社の方がカバーする分野や業務が幅広く、大手という安心感があるかもしれませんが、中小の方が金額的にリーズナブルで機動力やフレキシビリティがあったりもします。大手か中小かという規模の面もPR会社の選択のポイントになるのではないでしょうか。

専門:「総合PR会社」か「専門PR会社」か

大手PR会社は通常、「総合PR会社」として多種多様な業界に対応し、幅広いサービスを提供しています。
一方、対応する業界や提供するサービスを限定した「専門PR会社」も多く存在します。ファッション、美容・コスメ、IT、金融、不動産、医療、外資・・というように扱う分野を限定する会社もありますし、プレスリリース配信、SNSマーケティング、リスクマネジメント・・というようにサービスを限定する会社もあります。
小規模のPR会社であっても案件に応じて様々な分野のパートナーと連携し、大手の「総合PR会社」並みのサービスを提供しているケースもあります。

資本:「日系」か「外資系」か

大手外資系PR会社も多く日本に進出しています。
海外に本社を持つグローバル企業は、世界各国でのコミュニケーションを同一の大手PR会社に任せているケースがあり、日本におけるPRを担うのが、その大手PR会社の日本拠点ということになります。外資系PR会社の日本におけるシェアはそれほど大きくないと思われますが、日本企業であっても英語対応や海外へのPR展開が必要な場合は、外資系PR会社の人材やネットワークの活用が有効でしょう。

4.PR会社を上手に使うには

PR会社に発注する前に、まずPRの目的、PR活動で何を達成したいのか(何ができたら成功なのか)、どのような業務を任せたいのか、予算はどのぐらいなのかを明確にしておくことをお勧めします。依頼内容が漠然としていると、PR会社も適切な提案や見積りが出せません。また、PRするためにある程度の専門知識が必要な場合、例えば技術的な知識や業界特有の法律などがわかっていないと難しい業界であれば、その分野・業界の実績があるPR会社を選ぶのがよいでしょう。

そして、PR会社を活用してよい結果につなげるには、発注側も広報PRがどのようなものかよく理解していることが必要です。PR会社に頼めばすぐにマスコミに取材されたり、記事になったりするかというと、必ずしもそうではありません。広告と異なり、取り上げるかどうかはメディア側が判断しますので不確実です。それを、PR会社の経験とスキルで、できる限り可能性を高めるのですが、そのためには根気強く継続することも必要です。時々、「前のPR会社は成果が出なかったので」と、PR会社を次々に変えている企業を見かけることがありますが、よく話を聞いてみると、うまくいかない理由が発注側にあることも多いです。PR会社を上手に活用するには、広報PRに関する理解と、クライアント側の協力も大変重要です。

5.PR会社ランキング

1.PR会社の業務3.PR会社の種類 の文中で、「PR業界は中小企業が多く、100人以上の大手は18%に留まる」ということを書きました。

では、大手にはどのようなPR会社があるのでしょうか。売上高によるランキング形式でご紹介していきます。

PR会社ランキング

大手広告代理店のグループ会社である電通PRコンサルティングとオズマピーアール以外は、独立系のPR会社です。オズマピーアールも元々は独立系でしたが、2011年に博報堂の傘下となりました。

日本でも徐々にPR市場は広がってきていますが、他の産業と比べると、まだその規模は小さいものです。では世界のPR会社の規模はどのような状況なのでしょうか。

海外のPR業界専門メディアであるPRovoke Media(旧Holmes Report)から、毎年PR会社のグローバルランキングが発表されています。

2023年のランキング「GLOBAL TOP 250 PR AGENCY RANKING 2023」から上位PR会社を抽出してみましょう。

世界のPR会社ランキング

アメリカ勢1位のエデルマンは、1952年に設立された独立系のPR会社です。PR会社の多くは広告・マーケティング会社のPRグループに属する会社が多い中、エデルマンはどこのグループにも属していない独立系のPR会社です。世界60都市以上に拠点を構え、日本でも2005年にエデルマン・ジャパンを設立しています。

2位はアメリカのウェーバー・シャンドウィック。オリンピック招致など国際イベントのPR実績で有名です。世界最大級の広告・マーケティング会社であるインターパブリックグループに属し、世界81カ国に拠点を展開しています。

3位はバーソンマーステラとコーン&ウルフという大手2社が合併してできたBCW(バーソン・コーン&ウルフ)です。

上の表の通り、上位6社はアメリカの会社が占めていますが、日本勢としてベクトルが2022年から躍進し、7位につけています。

先にご紹介した日本の上位6社のうち、5社はベスト100以内に入っていますが、ベクトル以外は全て順位が下がっています。

今後、日本のPR会社がどこまでグローバル市場で存在感を示せるのか、その行方が気になるところです。


 

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